SYMBOL

1st e.p.

★★★★★

           

価格：¥2,200（税込）

品番：UPCH-29355 (初回仕様)

2019年12月11日 発売

収録曲

1. origin (instrumental)[楽曲解説]

   origin

   元々「STORY TELLER」の製作をしているときから、アニメ、映画のオープニングの立ち位置のようなインストゥルメンタル曲を作りたいなと思っていて、それを実践に起こしたのが今回の「SYMBOL」でした。
   制作していた"emerald city"のプロットを元に、宝石の街を彷彿とさせる曲にしたかったので、街の音や人の声から煌びやかな音が溢れ出してくる印象になるように進めていきました。
   レコーディングの際にギターのボウイング奏法というものを取り入れていて、鯨の声みたいなギターの音が鳴っているんですけど、この音がお気に入りもお気に入りでまた何処かで登場させたいです。

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2. emerald city[楽曲解説]

   emerald city

   この2年くらいかけて作り上げて来た今の"Sano ibuki"という物語の象徴のような曲です。
   主人公が自分に似ている珍しい曲の一つでもあり、思い入れもあります。
   ほとんど"スイマー"と同時期に出来て、約一年ほど寝かしていた曲で、Aメロ、サビの歌詞が生まれた時のままだったりします。頭から歌で始まる曲をこの頃はまだ作ったことがなくて、かなり苦戦した記憶があります。この苦戦によって"決戦前夜"だったり、"スピリット"みたいな歌始まりの曲がすんなりと作れるようになりました。ただのロックテイストなバンドサウンドにはしたくなくて、少しシティポップなニュアンスを感じさせるために、打ち込みのドラムだったり、シンセの音がメインに聴こえてくるように意識して、街の風景と走る姿を表現しました。
   ギターソロのリフが当初とは違う物になったんですけど、手癖で良くやるリフをそのまま入れ込んだり、なんだか波長の合う曲で出来上がっていく姿が頼もしく見えました。僕自身がこの曲に、怖くて進めない背中を押してもらっていたからかもしれません。
   始まりのそばにいられる曲になっていると思います。

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3. Jewelry[楽曲解説]

   Jewelry

   このEPの中で最初に完成した曲です。
   「STORY TELLER」の候補曲でもあったこの曲は、歌詞もメロディもほとんど変わってしまったんですけど 、17.8の時に作っていた曲を引っ張り出して来たもので、当時から作りたかった"写真"がテーマの曲です。プロットは別れを描いていて、最後の写真を撮り終わった主人公が自分自身の夢へと旅立つ姿をこの一連のアルバム、EP、ミニアルバムの曲の中で"finlay"と張り合うくらいファンタジーな風景と共に描きました。
   隙間も音楽だと、音のない場所を効果的に聴かせられるように意識しました。別れの瞬間が宝石のように煌いて忘れられないものになるように、踊れて楽しい気持ちになれるサウンドを目指しました。
   弾き語りでも楽しく、テンポ良く歌える曲ですね。ちなみに"ブランコに揺られた僕"という歌詞が出て来ますが、僕は三半規管が弱く、ブランコに乗ると気持ち悪くなってしまうので、ほとんど乗ったことがありません。

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4. ファーストトイ[楽曲解説]

   ファーストトイ

   朝方にこの曲の歌詞を書いていて、2.3時間くらいで出来たんですけども、終始号泣しながら書いていました。それくらい思い入れのある曲で、原型は「EMBLEM」の曲達よりも古い曲です。
   Bのメロディと歌詞が違ったりはしますが、他は14.5歳の時に作ったままだったりします。
   日本のザ・バラードといった曲を作りたくて、そのために僕のバラード曲はリズムを入れるとなんか違うなとなることが凄く多いので、アコギと歌で作っている時からリズムがあることをイメージして進めていきました。トイピアノの音だったり、子供が使う玩具の音が忍び込ませることで、懐かしさが滲み出るようになっていると思います。
   自分の曲の中でも、かなりパーソナルな部分ができている曲なので、少し恥ずかしいです。
   ちなみに曲の中で登場する"同い年のクマ"は本当に僕のファーストトイであり、唯一東京に連れて来ているぬいぐるみです。

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5. DECOY[楽曲解説]

   DECOY

   「ピーターパン」が子供の頃、すごく怖くて仕方がなかったんです。ネバーランドにいる人がみんな半ば洗脳のように大人にならなくていい。大人になりたくない。と豪語しているあの様子が異様だなと思ったことを思い出して、"大人になれない場所だから抜け出したい子供"をテーマにプロットを作り始めました。
   玩具箱みたいな曲にしたいなと思っていたので、開くときのワクワク感だったり、取り憑かれたように遊んでしまう狂気だったり、後片付けを考えないで滅茶苦茶にできる開放感を感じられる音になるようにレコーディングをしました。ギミックとして子供の声をゾクゾクする要素として入れ込みことによって、より異様な感じがしていると思います。
   大人にも子供にもなりたいわけではないけど、縛り付けられたら嫌でも憧れてしまうじゃないですか。
   駄目だって言われるとやりたくなるみたいに。
   そういう目線を思い出しながら、改めて聞いてみると面白いと思います。

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6. 記念碑[楽曲解説]

   記念碑

   EPの中で一番新しい曲です。
   僕はタイトルとプロットさえ出来れば、曲を書くことはそんなに遅い方ではないのですが、記念碑はずっと書こうと思ってはやめて、書こうと思ってはやめてを繰り返してしまい、結果として今までの曲の中で一番多くデモを作った曲になりました。
   完成した時は夜中だったんですけど、地元に帰る機会があって懐かしい昔の自分の部屋で、ほとんど一筆書きのように作りました。
   "ファーストトイ"と同じようにパーソナルな曲になってしまっていて、語ることが恥ずかしかったりします。普段の歌い方とは少し変えていて、出来るだけ優しく優しくと気にかけながらレコーディングをしました。"おまじない"とかと同じ歌い方です。
   おもちゃみたいなボロボロなアコギと一緒に大切な人を思い出しながら弾きました。
   当たり前は当たり前ではないです。
   そんなことを感じてもらえれば嬉しいです。

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7. Sága (instrumental)[楽曲解説]

   Sága

   僕は題名から曲を作ることがほとんどで、例外を探す方が大変だったりします。なので題名ストックというものが存在するんですけど、"Sága"は15.6歳の頃から使いたいなと思っていた題名でした。
   題名の通りファンタジーな要素を出したいそんな風に思っていたので、何処か西洋的な雰囲気がある笛や太鼓などを主軸にしていきました。
   当初、"origin"の中でも書いたみたいにオープニングとしての立ち位置も考えていたので、始まりを予感させるように少しずつ世界が広がっていくイメージの元、アレンジをお願いしました。
   ワンマンライブ"NOVEL"のオープニングにもこの曲を使いましたね。
   当たり前に音楽を続けるなんていうのは、意外と難しいです。誰かに何かを届けたいという衝動を一方的に送り続けるだけでは駄目ですからね。何かを選ばないといけない、だからこそ明日何も生まれなくなっても後悔のしない作品を作ろう。そんな風に意気込んで作った「STORY TELLER」の始まりの曲です。
   自分のために曲を作ることはほとんどしないんですけど、終わりにこの曲を持ってきたのは、終わるから始まるんだという今の僕からあの頃の僕へのメッセージだったりするのかもしれません。

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